【続】私は彼氏がキライです!?



「空気・・・かな?」



空気・・・?



・・・空気。



長く一緒にいるカップルや夫婦は、お互いが空気みたいな存在で、あまりに当たり前にそばに有りすぎてそれが自分にとってどれだけ必要なものか普段は気付かないけど、ないと生きれない・・・。



よく聞く言葉だ。



それはきっとすごく大切なんだって事を意味しているんだろうけど・・・。



「空気・・・か」



あまり喜べない私。



アツはグシャっと私の頭を撫でて立ち上がると、隣のブランコに座った。


「本当おまえずるい。何で俺ばっか恥ずかしい事言わなきゃなんねーんだよ」



地面を蹴ってどんどん高くこぎ出すアツ。



それが何かの照れ隠しなんだって事は分かるけど、恥ずかしがる様なことなんて何にもないじゃん。



「アツ?」



ザーザーっと大きな音を立てて急ブレーキをかけたアツのブランコ。



ズボンの裾をはらいながら、チラッと私を見ると、アツはまた照れた様に笑った。




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