総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜




――私の部屋に、沈黙が落ちる。


仏頂面に戻った雷河と、どんな答えが返ってくるのかと身構える私。



(もし、私が[裂空]総長である事が分かっていて私の部屋へ来たのなら……)



殴り合いも考慮に入れながら、待つこと数秒。


返ってきた返事は――…



「いや、俺……ゲームしに来ただけなんだけど」


『……へ?』


「この部屋に入っちまったのは、トイレに言った後に大輔の部屋と間違えて入っちまっただけだし」


『え!?』



…――あまりにも普通の答えに、思わず私は拍子抜けしてしまった。




< 151 / 295 >

この作品をシェア

pagetop