総長様はご機嫌ナナメ 〜裂空VS獄炎〜



『ぅおッ!?』


カウンター越しに抱きしめられた体が、驚愕に強張った。


しばらくしてから、事態を把握した私が後ろを振り向けば、


「まぁ…アレだ。男装するっつっても、顔は可愛いんだから、

……あー、気をつけて」


真っ赤になった顔を背ける、俺様イケメンがそこにいた。


……え、何この可愛い生物。さっきまでのイライラが一瞬で払拭されたぞ!?


っていうか、


『あー…心配どうも』


「別に心配なんてしてねぇし」


あ、やっぱり。
この人ツンデレだ。



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