恋する家庭教師
「葵君は…私の事が嫌いなようです…」

「へぇ…」

それ以上、香川先輩はそれ以上触れる事はなかった。


「まぁ、俺もここに用事があってきてるから、さっさと入ろうや」

「はい」



私は香川先輩の背中を見ながら、佐田家に入った。

あれ? 玄関に何でこんなカワイイ靴があるの?

サイズは私ぐらい…かな?

そう思っていたら、家の中のどこからかバタバタと走り回る音が響き渡る。



「香川先生ッ!! や~っと来てくれたぁ!!」



そう言って、先輩に抱きついた黒い影…うぅん、黒ずくめの女の子。


「あ、あっぶねぇ…なぁ! 茜、危ないだろうが!」

「だって~、先生に会うの2週間ぶりなんだもん」




…何て言うのか…。先輩に抱きついた女の子の服に私はびっくりしちゃった。


ほぼ黒を統一しているワンピースに縁取りが赤色。
何だが、異様なものを感じちゃう。
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