君一色


「―――本当に毎回毎回すみません、ありがとうございました!」

そして、礼儀正しくお辞儀をすると
今度は笑って

「お菓子、いつもあんなに食べてる訳じゃないですよ。」

そう言うともう一度小さく礼をして、落とした衝撃で傷がついた商品を2,3個持つと
俺のもとから去っていった。


レジの方へと向かう彼女の背中を見て、再度ホッと息をつく。



―――よかった………
ちゃんと生きてるし、元気そうだし




これで、半年間のモヤモヤが解消された――――と、そう思った。

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