セイクリッド
「わたしは、あなたを何とお呼びしたらよろしいですか?」
宿を出てすぐ、やけに礼儀正しいシグレが私にそう言った。
突然、どうしたんだろうか?
「……シグレって、神様なんだよね?ここに住んでるんだから」
「…だから、どうと言うのです?」
「私なんかに畏まる必要…ないんじゃないかなって思ったの」
「……」
シグレのことを心底不思議に思っていると、逆隣を歩いていたミコトがくすくすと笑った。
「ねぇマリア。シグレはそういう性格なんだよ…君自身が認めてあげないと…ずっとそんな感じだと思うよ」
性格…かぁ。
「そうなんだ……じゃあえっと、マリアって普通に呼んで欲しいなぁ…なんて」