セイクリッド
もしかして、ここには海原さんがいるのかもしれない。

そうだとしたら、探し出して是非話をききたい。



まだ聞きたいことがあったのに、海原さんは逝ってしまった。



話してくれた昔の話も、人づてにもらったアンクレットも、その箱に書かれた文字の意味も、もっと他の話だって……

まだまだ聞きたい話がいっぱいあったんだ。




ミコトは、ポンッと私の肩に手を置いて言う。


「違うよマリア。ここは…そういう世界じゃない。死を迎えたものが行く場所は、また違う場所にあるから」


「……」

「だからマリアは生きてるよ。俺達の世界に紛れ込んでるだけにすぎない」



言聞かせるみたいな口調で、確かにそう言った。


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