想い出の蒼空



まっちゃん………


あなたは何のためにここに来たのでしょうか。




「おーい美琴。さっきからなに百面相してん の?顔が可笑しいことになっているぞ」



……殺



うん、まっちゃんの呑気すぎる…否、自己中すぎる性格に殺意が芽生え出してもおかしくないですよね。



「あっ飲み物とか出さなくていいから」


大丈夫です。始めから出す気はないから。








「…で何の用があってきたわけ?」



まっちゃんが此処から追い出すことを諦め、用 件を聞く。



「あれ聞いてないの?文月さんから電話あった と思うんだけど…」


「…あ」



そういえばさっき、おばあ様(文月さんとは、おばあ様のこと)から電話あったな。 まっちゃんの訪問ですっかり頭から抜けてい た。




「明日の朝に来ればよかったのに」


いくらなんでも早すぎでしょ。 今何時だと思ってんの。朝の9時だよ。 せめてでも、夕方とかに来てほしいんだけど。



「まぁまぁ、そんなに怒んなって。第一、夕方のほうが迷惑だろ」


「え…」



すごっまっちゃんエスパーだ。前から変だと 思ってだけど…


エスパーだったなんて…



「……安心しろ。俺はエスパーでもなんでもなねぇ。人間だ」


!!!!またっ!!



「口に出してるから」


はぁとため息をついて、呆れた顔で私を見る。


まっちゃんに呆れられるとか本当にショックなんだけど…



「おいっ美琴~?また百面相してんの?」



「うるさい。てゆーか、こんな早く来てくれ たってことは、荷物の片付け手伝ってくれるっていうことだよ…ね?」



私の顔の前で振る手を掴み、まっちゃんに私なりの笑顔を見せる。


まぁ…黒いオーラを出してだけどね。


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