二重人格な後輩
そんなことを考えると、授業も上の空になる。
気がついたら、昼休みになっていた。
いつも通り桃の教室まで迎えに行く。
二年の廊下を歩くだけで、すげー睨まれんだけど。
まぁ、そんなことどうでもいいけど。
「桃先輩!」
桃を呼ぶと、いつもすぐに来てくれるのに今日は少し遅い。
「ごめん、桃ちょっといろいろあってさ。今日は一緒に食べられないから。上崎にも言っといて」
「あ、はい」
遅いどころか、来てもくれなかった。
俺、やっぱり嫌われたのか?
それと、『いろいろあって』その言葉がやけに引っかかる。