二重人格な後輩
自分と相手-涼太Side-
俺が学校に着いて、下駄箱で靴を履きかえてた時。
「桃っ!?」
大きな音とともにそんな声が聞こえた。
桃?
その名前に反応して、声の聞こえた方に駆け寄る。
そこには、手で口を覆って驚く吉田と倒れている桃がいた。
廊下にいたやつらも、何事かと様子を見に来ている。
「佐倉さん!?」
知らない男が桃に近づいて、桃の肩に触れようとする。
俺はそれより先に、桃を抱きかかえる。
「俺が運びます!!」
こんな時にでも、桃に触れてほしくないと思っている。
俺は、姫抱っこをして桃を保健室に運ぶ。