二重人格な後輩
二重人格な後輩-桃Side-
あたしは今なぜか、涼太くんの家にいる。
涼太くんは一人暮らしみたいで、もちろんここにはあたしと涼太くんしかいない。
「りょ、涼太くん。話って……」
ずっと無言だった涼太くんになんとか、話しかける。
怖い顔をしてあたしを見てたんだもん。
話しかけずらすぎて……。
「なぁ、なんで別れようなんてメールしたんだ?」
その言葉と同時に、ケータイの画面を突き出してくる。
それは、あたしが昨日の夜に送ったもので。
そして、朝、涼太くんがこのことについて、あたしの家の前まで来たわけで……。
「だって、涼太くんを傷つけたくなかったんだもん」
あたしには、涼太くんを守る方法がそれしか見つからなかった。