オオカミヤローに捕らわれて
抱きつかれて驚いたは驚いたけど、嫌じゃなかった。


むしろ背中に感じた体温が心地良くって、“ずっとこのままでいたい”って、一瞬思ってしまった。


なんで……?こんなワガママドSなお坊ちゃま、どうも思ってなかったのに………


「もしかして……私」


統牙の事が――――…?


「イヤイヤ、あり得ない!!」


「だからお前はさっきから何をあり得ないっつってんだよ!!」


無い………無いよ!


私がこのお坊ちゃまを……“好き”だなんて


あり得ないんだから~~~~っ!!!


「何でもない!」


「変なヤツ……」
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