オオカミヤローに捕らわれて
神社独特の神聖な空気の中に、私の嗚咽混じりの声が流れる。


「えっ……?ごめん、何て言ったんだ……?よく聞こえなかった」


統牙は少し体を離して、私と目線を合わせた。


統牙………分かってるんだよ?私。


何も言わない…伝えない方が、アナタの為だって事。


だけどごめんね?もうアナタへの想いが膨れ上がって、自分だけじゃ止められなくなっちゃってるの。


このまま私の気持ち隠し通して、同じ所回り続ける位なら………


いっその事、私、覚悟を決めます。


「これ以上……と、統牙の事………好きになりたく…無いの……」
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