ヴァージニティー
中途半端に熱い躰は、少しでも刺激されると感じてしまう。

「――……と」

夕子の唇が動いた。

「んっ?」

「――朝、人…」

名前を呼んだ夕子に朝人は笑うと、
「…よく言えました」

「――ああっ…!」

夕子の中に自分の灼熱を埋めた。

朝人の灼熱が、自分の中を犯した。

彼に腰をつかまれ、思うままにつきあげられる。

「――ひあっ…!

んっ、いっ…!」

「――夕子…」

近くなる限界に、浅くなる呼吸。

余裕なんて、そんなものはもうすでになかった。
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