想い綴り







幸せだった。









隣にいられること
いてくれること


全てが宝物だった。








彼氏と過ごすはじめての夏休み。


毎年、真っ白だったスケジュール帳が、


瞬く間に“竜希”の文字で埋められた。

まるであたしの心の中みたいに…











はじめての電話

毎晩夜9時は、ケータイから片時も離れられなかった。


1コールで出て驚かせたっけ。









はじめての待ち合わせ




遅刻したくなくて早めに行ったあたし。

でも

運悪くナンパに捕まって、竜希はその日ずっと機嫌悪かった。




最後はケンカになって泣き出したあたしに、


仲直りにはじめてのキスをくれた










夏の海も

夕日が沈む瞬間も


浴衣を着ての夏祭りも…





あたしの隣には竜希の笑顔で溢れてた。










はじめてだった








手を繋ぐのがあんなに恥ずかしく感じたのも









はじめてだった




嬉しくても涙がでるって知ったのも







好きだけじゃ
言葉だけじゃ

表せないほどの感情を


…ぬくもりを感じ合ったのも







全部全部…
竜希が教えてくれたこと…






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