家族ごっこ

僕の手には二か所から血が付着する。


1つは、刺した胸から。


もう1つは父親の口から。


「汚いなぁ、もう。」


ズブッと包丁を抜き取る。


ゴトリと倒れた父親は、もう動かなくなった。


ただ、見開かれたその目は僕を睨んでいた。


「ふぅ。キミたちとのこの15年間の生活も悪くなかった。けどまぁ、飽きちゃったんだよ。」


三人の死体をの傍に屈む。


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