お見合い学園物語

「皆さんそろそろ、
光る玉は
見つけられましたか？
まだ見つかって無い方は、リタイアです、残念ながら卒業出来ません…。

などと言うことは、
ありませんがロビーにて、光る玉を配布いたしますので、
お受け取りになり、
各自お部屋にお戻りください」

「見つけられなくても、
ちゃんと貰えるなら、
始めから配ればいいのに…」

私は、
自然にめんどくさく思え
はじめた。

「では、性格の粉をかけ
一旦食堂に、繭（まゆ）を連れ、お集まりください、みなさんのお食事も、
ご用意されていますので、
本日はカレーです。
夜からは、“バイキング”になりますので、
お楽しみに」

私はアナウンスに従い、
食堂（本館一階）
に向かった。

一階には、
10人程座れる椅子が置かれ丸いテ‐ブルには
カレーと
“オレンジジュース”も
一緒に準備されていた。



「みなさん揃いましたね、繭を各テ‐ブルに置き、
念じて下さい、
（よみがえれ妖精、
この世に生き返れ）と
唱えて下さい」

『…呪文…だよね…そんな絵本に出てくるような、事が起きるはず…』

「わぁ〜可愛い…、
お辞儀した」

「かっこいい…俺のが一番かっこいいかも」

「…本当に出てきてる…」
私は繭に、とりあえず
念じてみた…。

「よみがえれ…この世に生き返れ」

ぽわぁ〜ぽわぁ〜ん…光が満ちあふれ、
光のつぶが、上から降りてきた…。

繭（まゆ）は光輝き、ﾋﾋﾞが入った瞬間に繭が割れた。