××倶楽部
────「芽依っ!」
「あっ? え、なに?」
典の部屋で缶ビールをひっくり返しそうになって、慌てて缶を掴む。
「あ、やば、泡こぼれちゃったよ。いきなり大声で呼ばないでよ、ばか」
ティッシュで適当に拭いて、ジャージ姿で胡座をかいてる典にそのティッシュを投げつけた。
「お前がボーッとしてんのが悪いんだろ! 元々ボケ面してんのに、それ以上ボケボケすんじゃねーよ!」
「ひどっ! 何、その言い方」
社長なら絶対そんな暴言吐かないのに、ここが典の嫌いなとこだ。
「ひどいのは、そっちだろーが! 俺は仕事で疲れてんのに、芽依の再就職先探すの手伝ってやってんだよ。嫌なら自分ひとりで探せっての!」