男嫌いのプリンセス



さっきのレストランで思ったこと



「みりい、本番は一般のレストラン風にしないか?」


「…え?なんで?」




頭に?を浮かべるみりいに、俺は思ったことを伝えた



「みりいは馴れてるかもしれないけど、さっきのレストランで、晴紀も優衣ちゃんもどうしたらいいか迷ってた」



初めてだもんな、高級レストランなんか


迷って当然なんだ



「料理の味も分からなかった。それは他の一般人も同じだと思う。確かに豪華だし、食べたことのないものだった。

けど、普段普通に食べられるものじゃないし、分からないことだらけで、俺も晴紀も優衣ちゃんも疲れ果てた。」




そんな味もしないし疲れるレストランなんて、また来たいとも思わないだろう



だったら、一般の人が食べ馴れてるハンバーグとか、オムライスとか


一般の料理を作って出したほうがいい



「プロのシェフが作る料理を提供して、美味しいって思ってもらうんだ。」




俺の話を聞き終えたみりいが、俺の目を真っ直ぐに見つめた




そしてふっと体の力を抜くと、ヘラっとした笑顔で



「さすが…海都には敵わないや」



と呟いた


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