不完全な
切れ目
「お金なんかもういらない。あなたが欲しい、あなたに会いたくてたまらない」

 快楽で求めた若い肌が俺の身を滅ぼそうとしている。

 妻が連日の遅い帰りの理由を聞いてきた。疑惑の視線が投げられた。

「お金はいらない」

 若い女の乳房はもう甘いだけではない。

 金の切れ目が殺意を感じさせた。
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