甘い唐辛子
「智子さんは、菫が死んだ7年後に癌で亡くなっている。
今、その発信者は、父親に付いて行った場所で働いている。」
「……まさか、その場所って……」
「海堂組だ。」
私の勘は見事に当たってしまった……
嫌なことには勘が働きやすいと、以前誰かが言っていたが、今やっと理解した。
「……海堂の者なら、きっとわかります。名前は…?」
心臓が煩く身体を打ち、額にうっすらと汗をかいた。
「……今日も来ていただろう。古賀靖哉(コガ ヤスチカ)と言うらしいが…」
靖哉…ヤスさんの事だ……
私は予想外の人物なはずなのに、変に納得している自分に胸中で首をかしげた。
お父さんはゆっくりと呼吸し直し、私の目を見据え、私の肩に両手を置いた。