天使の涙

返事をした柊斗は、悲しそうに、ごめんな、と言った。

どうして、そんな顔をするのか分からない。

だって柊斗は、誰にも自分の心はあげないじゃない。


複雑な気持ちを抱えたまま、また明日迎えに来ると言い、帰っていった。

何があったのかな。

帰ってくるまで、普通だった。

急に、元気が無いように見えた。

分からない。

柊斗が、分からない...。

好きなのに。

こんなにも好きなのに。

私は何も、分かってあげられない。


悲しい気持ちになりながら、眠りについた。
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