溺れる唇

2年もの間、デートさえしてない女の
サボり具合は、きっと、
あゆみちゃんの想像を超えているよう
にも思えたけれど。

それを言ってしまえるほど、
私は開けた女ではなかった。

曖昧に笑う私。


それに首を傾げたあゆみちゃんは、
次の瞬間、何かを思い出したように、
ぱっちりした目を見開いた。

「あ。翔子さん」

かわいいなぁ。

「なあに?」
「今日のお昼、営業企画部の三浦さんと
ランチデートしてたって本当ですか?」



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