溺れる唇

濡れた舌先で唇をなぞり、
私は、いつだったか、買ってすぐに
しまいこんだ下着の在り処を
思い出そうとしていた。

私にしては珍しい、薄く透けた
サーモンピンクの上下。

店員に半ば強引に買わされたような
あの下着を、
今夜のうちに見つけておこう。



それが・・・

大人のデートの、嗜みというものだ。


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