幸せ家族計画
「私、ずっと彼にとって『妹』で。
もちろん妹でいるのが嫌だった訳じゃないんですけど。
やっと、女として見てもらえるようになって、とても嬉しくて。
だけど、私たち恋人として過ごした時間が殆どないから、なんかすごく不安定で」
「綾乃ちゃん」
「良く分からないけど不安なんです。
私、ちゃんと彼にとって妻なのかなって。
妹の延長上に居るだけじゃないのかなって」
「そんなこと」
「不安を消せないまま、先日、職場で吐き気がしてもしやって思ったんです」
「……」
「子供ができるなんて、嬉しいことのはずなのに。
私、一番最初に思ってしまったんです。
もし、子供が出来たら今度は、母親として見られてしまうって」
膝の上に乗せた拳がギュッと握られる。
「綾乃ちゃん」
「私って……最低です」
最後の方は涙声になっていた。
私は彼女の隣に席を移して、その肩を抱きしめた。