幸せ家族計画
暗黙の了解、とでもいうように役割が動いていく。
お茶をいれていた紗彩がサユちゃんについて行き、そのまま英治が急須を持ってお茶を注ぐ。
テーブルに出された3つの湯呑。
英治のごつい手で並べられていくのは不思議な感じだけど、
その仕草に違和感は無い。
「……英治も、お父さんって感じだな」
「はは。そうか?」
「なんか、意外な一面を見た」
ソファに腰掛けて、お茶を遠慮なく頂く。
どこに座ろうか迷っている綾乃を、手招きして自分の隣に呼びよせた。
「……」
なんとなく、沈黙してしまう。
英治の前で何をどう切り出したらいいのやら、さっぱりわからない。
そんな俺に気付いたのか、英治はお茶を一口だけ含んで苦笑する。
「俺、邪魔だろ。しばらく二人でゆっくり話せば? 30分くらいしたら来るから」