幸せ家族計画
「それに」
「ん?」
「達雄に伝えるのが怖かった。
私まだ、女として見ていて欲しくて」
「アヤ」
「……まだ女で居たかった」
握られた手が熱い。
相当の勇気を振り絞っているのだろう。
そう思うと可愛くて、人の家だというのに抱きしめたくなる。
「……俺も不安だったよ」
「え?」
「どこかでずっと怯えてるんだ。
綾乃がいつか居なくなったらどうしようかって。
だから綾乃に不満を持たれると、ものすごく恐ろしくて。
あの日も、お前と口論になってどうしたらいいか分からなかった。
ただひたすら、何があっても俺たちは離れないって信じられるだけの絆が欲しいと、……そう願ってた。
だから、あの日に宿ったというなら、
この子は神様がくれた俺たちの絆だ」
「絆……」