幸せ家族計画
サユとの会話でようやくちゃんと目覚めたな。
今日は土曜日。
仕事は休みだけど、サユがキャッチボールをしたいと言ってたんだっけ。
この天気なら、汗だくになるまでやらされそうだ。
「よし、朝飯食うか」
「うん。新聞読むんだよね」
サユが玄関まで走っていく。
いい匂いにつられてキッチンにはいると、エプロン姿の紗彩が微笑んだ。
「おはよう、紗彩」
「おはよ。もうちょっとだから待っててね」
「ああ」
「はい、お父さん、新聞!!」
新聞を受け取って広げると、4コマ漫画目当てにサユが覗きこんでくる。
その後俺の方をまじまじと見ると、にっこり笑って言った。
「お父さん、今日はサユがコーヒーいれてあげるね」
「ママの分もな」
「もちろん!」