幸せ家族計画


 翌朝、浅い眠りにまどろんでいると、おでこに柔らかい感触を感じた。

紗彩の匂い。

そのまま腕を伸ばして捕まえると、


「きゃっ」

とものすごく驚いたような声がする。


「起きてたの?」

「いや? おはよ」

「私、朝ご飯作るから」


宥められて、ベッドに置き去りにされる。
残されたのは、おでこの唇の感触だけ。

はっきり言って、物足りないな。
朝から押し倒してもう一度堪能したい。

そう思いつつ起きあがり、カーテンを開けると、さんさんとした朝日が眩しい。

まるで邪な感情を否定されているようで苦笑してしまう。


「お父さん、おはよー!」


そこへ、小さな太陽みたいに元気な娘が飛び込んでくる。


「おう、サユ、おはよ」

「あれー、起きてた。起こすの楽しみにしてたのに!」

「はは。今日は俺の勝ちだな」

「明日はもっと早起きする!」


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