幸せ家族計画
お父さんはわたしの背中をさすりながら、「それでさ」と呟く。
そしてノートに、小さな顔を一つ描く。
お父さん、あんまり絵は上手じゃないなぁ。
「もう一人仲間にいれてもいい?」
「え? 誰?」
「サユの、弟か妹」
「ええっ」
びっくりして、体を離して顔を覗きこむ。
お父さんはにっこり笑って、その絵を指差した。
「今、ママのお腹に、小さな赤ちゃんが居るんだ。
生まれるのは年明けてからになると思う。
サユ、お姉ちゃんになるんだぞ。
可愛がってくれるか?」
「……」
でもそれは、お父さんとママの子供だ。
わたしはお父さんの子じゃないから、わたしよりその子が好きになっちゃう?
「お父さん、わたしのこといらなくならない?」
「何言ってんだ」
「でもわたし、ホントの子じゃないよ?」
「ホントの子だよ。
だって、俺をお父さんにしたのは、サユじゃないか」
「お父さん」
「サユが居なかったら、俺寂しくて死んじゃうよ」