幸せ家族計画
日曜の病院はそれほど人気が無い。
看護師さんたちも数が少ないのだろう。
前もって電話してから行ったにもかかわらず、病室は用意できておらず、診察用のベッドに横にされた。
「まだちょっと早そうねぇ」
「ですよね。すいません」
「ちょっと診察してみましょうか」
俺とサユは一度追い出される。
まあ、サユの歳で内診とかを見せられるのは衝撃だろうから仕方ない。
サユは手持無沙汰なようで、ぷらぷらと病院内に貼られているポスターを見ていた。
やがて、看護師さんに呼ばれて戻ると、紗彩はベッドに横になったまま微笑んでいた。
「まだ子宮口が開いてないって」
「しきゅうこうって?」
「赤ちゃんが出てくるところの名前よ」
「ふうん」
そんなに時間がかかるもんなんだろうか。
紗彩が最初に痛みを訴えてから、もう6時間は経ってる。
綾乃ちゃんはそのくらいで産んでなかったか?
やがて病室の用意が整ったところで部屋を移される。
まだ早いかも知れないが、紗彩のご両親と自分の父親に連絡だけはいれた。