幸せ家族計画
それにさっきのセリフ。
『だったら間違いないんだろうな』
紗彩さんが喜ぶ所なら私が喜ぶって、どうしてそこまで思えるの。
和やかさを失った私たちのテーブルは、まるでお通夜のような静けさで食事を終える。
先に立って部屋まで戻る私を、達雄は困ったように見つめていた。
視線は感じるけど、私だってなんて言っていいか分からない。
紗彩さんに嫉妬してる、なんて言えないし。
だけど頭から彼女は抜けて行ってくれない。
お兄ちゃんと2年間も付き合った人だ。
しかも理知的な美人。
私とは違うその性質がとても羨ましく思える。
苛立ちを押さえられないまま、部屋の鍵をテーブルに投げる。
ガシャンと激しい音が響いて、達雄が息を飲む音がした。
しまったと思ったけど後の祭りだ。
部屋の中は沈黙で満たされてしまった。