【完】俺だけを愛して溺れろ。
けど、あたしは泣かない。
気が弱い人間にはなりたくない。
あたしは下唇を強く噛み締める。
「よし。俺も写真立て買おうかな」
中島は柔和な笑みを浮かべながら、あたしが手に取っている写真立てと同じものを手に取る。
『……お金大丈夫なの?』
「俺を誰だと思ってんの?」
『……』
「……」
『ドッグタグもお揃いにしちゃう?』
「当たり前」
中島のその言葉に思わず口元が緩む。
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