【完】俺だけを愛して溺れろ。



ここは慎重に言葉を……。



と。



『ちょっ、え?洸太!?』



突然、洸太が身を乗り出したと思えば、あたしの携帯を強奪した。



『洸太っ!返してよ!!』



あたしは必死になって手を伸ばす、が。



『(と、届かない)』



腕の短さに痛感し、そのことを酷く恨んだ。



あたしは悔しさのあまり鋭い眼光を向ければ、洸太は小さく笑った。



そして、あたしの代わりに電話に出てしまった。



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