社長!好きです!

何を話しているか分からなかったけど

加崎が首を横に振ると

社長はそのまま出て行った。



は~、よかった。


「社長どうしたの?」


戻って来た加崎に聞くと


「うん、由くんが見当たらないから探してるみたい。
最近は、お昼ここで食べてるって聞いたらしくって、
探しに来たんだって。」



そう・・・

最近はここでって・・・

誰が言ったんだろう?


ついでに私のことも言ったり・・・

してないよね?



「誰かに探しに来させればいいのに
社長自ら探しに来なくても・・・」


「あら?社長って、俺は社長だ!って
人じゃないのよ。

顎で社員を使ったりしないし
けっこう社員を大切にしてて・・・」


「社員を大切に?
あの人が?」


思わず聞き返してしまった。

だって、信じられないし・・・。


加崎が驚いた顔をした。


「和ってば・・・社長のことキライとか?」


「う・・・

いや・・・それは・・・」


「社長のこと絶対に誤解してるわね。
相手のことちゃんと知りもしないで思い込むのよくないわよ。」


加崎が言いきった。


知りもしないでって・・・

誤解されてる方なんですけど・・・私が。



「どうでもいいよ。
興味ないし。」


サッサとお弁当食べて戻ろう。

と思ったのだが・・・




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