社長!好きです!

「社長が言ったんですか?
私が社長を狙ってるって。」



「社長は、そんなことおっしゃいませんよ。
久利生さんが、自分で言いましたよね。」



言いましたけど・・・

それは社長にだけで・・・


いや・・・

社長を狙ってなんていないって

ちゃんと否定しといたし・・・




まさか仁佐さん

あのとき


立ち聞き!?



「立ち聞きしてたんですか?

社長秘書とも在ろう人が、
社長室の会話を立ち聞きですか?」



仁佐さんがちょっと赤くなった。



形勢逆転かと思われた・・・が




「人聞き悪いこと言わないでもらいたいな。

僕は、あの時、社長を呼びに入ろうとして
偶然聞こえてしまっただけ。」


そう言って少し間をあけ


「久利生さん、

君のバカデカイ声だったら
ドアを開けなくても十分聞こえるよ。」


反撃の言葉を返してきた。



私に言ってからメガネの縁をちょっと上げ

バカにした笑いを見せた。



バカデカイ声ですって!?


失礼な・・・


「バカデカイのは、あなたの図体でしょ!」


さっきからその図体で私の前に立ちはだかって言いたい放題。


社長も嫌なヤツだけどこの人も相当に


嫌なヤツ!



「社長は、仕事だけでも大変なんですから、
余計な問題を起こして社長の手を煩わせないでくれませんかね。」


まだ言うわけ?



「煩わせてなんていないです!」



「じゃあ、さっきの副社長との
公衆の面前でのキスは何ですか?」


嫌味なヤツ~~~~~~~~~っ!


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