社長!好きです!
お昼休み―――の食堂


「副社長?ああ、由くんのこと?」


おいおい・・・

加崎に聞いたのが間違いだった。

自分で作って来たとゆうお弁当を開き

目をハートにしながら話し出した。


「由くんは、前社長の次男で、
今年大学を卒業したばかりなのよ。」


「へ~、どおりで若いと思った。」


けど・・何?
いくら年下と言っても副社長を『由くん』って・・・


「前社長が体調不良で、去年の秋に会長に退いたでしょ、
それでお兄さんが社長になって、弟の由くんが副社長になったって訳。」



ふう~ん。

あんな若いのをうちの経営陣はよく副社長にしたもんだ・・・。

ってか・・・


社長である兄の方にもまだ会ったことないや・・・。



当然――社長も若いんだよね?

何で私は・・・そんなこと知らなかったんだろう?


そんなことを考えてたら

「でね、大学んときから自分で起業してて、
そっちの会社が結構忙しくってこっちには、あんまり顔出さないのよね。
あれでかなりのやり手なのよ。」



ほ~そうですか。


その割りには、スーツに着られてる状態に見えたのは何故?


それでも、できる男ってわけ?


なんだか、私・・・今朝の件で副社長のことよく思えない。

・・まっ、お互い様だけど。


でも、あんまり顔合わせることもないみたいだし・・・よかった。


ちょっとホッとした。


ま、あんまり近づかないに限る。


そう思って


いたのだが・・・


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