社長!好きです!
さなえの前では言えない。

ちゃんと仁佐さんから聞いた方がいい。


ぞれは、ある意味私が悪者になりたくないだけって気もするけど・・・


よくあるじゃない?逆恨みってやつ・・・


さなえがそうゆう女じゃないって分かるけど・・・


仁佐さんから直接聞かないで私から先に聞くのもどうかと・・・



どうしようかと考え


でも


言うしかないと決心し


言おうとした


その時



さなえが言った。



「仁佐さんの不倫相手って和じゃないです。

私です。」


えっ!?


「さ・・さなえ?」


さなえが私にニコッと微笑んで見せた。


「社長さんの誤解です。

すみません。私なんです。」



「し・・知ってたの?」

「なにを?」



「え・・だって・・・

仁佐さんが既婚者だって・・・」



「最初は知らなかったんだけどね。

彼、知り合ったときには別居して独り暮らしだったし。

でも、パパがね、調べたんだ。

知ったのは最近。」



「そう・・・だったんだ。」



何も言えなかった。



「黙っててごめんね。」



うんん、と私は首を横に振った。



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