社長！好きです！

社員寮に帰ると----

「なごみママ～！」

廊下を駆けてくる

「留理！？」


そして、その後ろ

「お帰りなさい、和。」

加崎がいた。


飛びついて来た留理を抱き上げ

「どうしたの？」

加崎に聞くと

「留理が和のとこにお泊りしたいって聞かなくて。」


加崎は、私の方に困った顔してみせて

「留理、ほら、もう和ママに会ったんだから気が済んだでしょ？帰るわよ。」


そう言って私が抱いてる留理の頭をなでて

私から留理を引き離そうとした。


けど

つい


「帰るの？どうして？泊ってけばいいじゃない？」


余計なこと

引き止めるなんてホントはしない方がいいいのに


「なごみママいいの？」

腕に抱く留理の温かい感触・・・離したくなくて・・・


「和・・・ホントにいいの？」

いや・・・ホントは・・・

「いいよ。」

いいって・・・言っちゃった。


「じゃあ・・・留理、いい子にしてるのよ。」


え？

あ・・・


「加崎は帰るの？」


当然・・か

加崎がいる必要ない。だよね？


「うん。私までいたら迷惑かかるし・・・」


なんで？

加崎にしたら随分と遠慮がちじゃない？


「別に空いてる部屋あるし・・布団も並木さんのとこにいっぱいあるし・・・」


どうして私引き止めるようなこと言ってるのかなぁ・・・