☆ソラ☆
その日の放課後、葵と一緒に自転車置き場に行くと、サッカー部が練習をしていた。

私は無意識のうちに連を目で追っていた。

「浅月君、カッコイイねぇ。」

葵が私の目を見ながら言ってきた。
そのとき、ドキッとした。

「菜緒、浅月君のこと好きでしょう？見ていたらわかるよ。白状したら??」

と笑いながら葵が言ってきた。

『んなわけないじゃん!!』

私は葵から目を逸らして否定した。

私の気持ちはバレバレだったのだろうか？

浅月君にもバレているのだろうか??

と不安に思っていると葵が私の気持ちを察したように

「私はね、いつも菜緒と一緒にいるからわかるんだぁ。多分、周りの人は気づいていないと思うよ、浅月君も。」

とクスクス笑いながら言ってくれた。

その言葉に私はホッとして、葵に浅月君のこと好きかもしれないと言い、恋愛話になっていった。

葵に自分の気持ちを伝えると恥ずかしくなったが、葵は真剣に聞いてくれた。
葵は私の話を聞き終わると

「私は菜緒を応援するよ。だから、何でも言ってきてね。」

と言ってくれた。
私は葵がいると本当に心強いなぁと思った。
< 16 / 108 >
表紙・目次

この作品をシェア

pagetop