☆ソラ☆
2年になって菜緒とはクラスが離れ、会うこともあまりなくなった。

しかし、3年になってまた同じクラスになり、俺はいつの間にか菜緒を目で追っていた。

菜緒に気づいてもらいたくて??

話しかけてもらいたくて??

また友達になりたくて??

それとも、もう一度よりを戻したくて??


俺は結局、大輔の言葉に返事を出さないまま教室を後にした。


後輩にサッカーを指導していると自転車置き場に菜緒がいた。
菜緒の髪の長さは胸ぐらいまで伸びていた。
俺たちが付き合いだした頃は肩より少しだけ長いくらいだった。
別れた頃は今と同じくらいの長さだった。
2年になった頃は菜緒の髪は短くなっていた。



「浅月先輩、休憩ですよ。」

後輩が俺のタオルとスポーツドリンクを渡しながら言った。
サンキューと後輩に言うとベンチのほうに歩き出した。
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