クズレタ果実【完】
「おぉ、来たか」



「…おかえり、なさい;;」



背後から現れた冴嶌は、「入れよ」と門を開き、中へ通そうとしてくれる。

でも、実家になんてお邪魔は出来ない為、首がもげそうな位、左右にブンブンと振る。



「俺しか居ないし、大丈夫だから」



「も…ちょっと!」



私の荷物を奪い、玄関扉のボタンを押して解錠した冴嶌。

車のキー同様、スマートキーらしい。
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