Seasons
やらしい気持ちなんかじゃなく本気で彼女達を救えたら…って思った。





泣き止んだ二人は今度はクスクス笑ってるし……




「大和の制服、濡れてびちゃびちゃ。」


「ホント。化粧もついちゃった。」




ウワッ!!!

びちゃびちゃだ!


中のシャツまで濡れてる。



俺の困った顔を見て、大笑いしだした。




さっきまであんなに泣いてたのに、今じゃ笑ってるし……



女ってわかんないなぁ…





「大和のおかげで大事な事を思い出せたよ。ありがとう。」


笑顔を見せた遠藤。
今までとは違う笑顔に俺は戸惑いを隠せない。



「川村赤くなってる!」


大崎がニヤニヤしていた。

もうバレバレだよなぁ…




それでも平静を装う俺。


「いつでも話聞くから。一人で悩むなよ?」





部屋を出て玄関で靴を履いてると、



後ろから遠藤が抱きついてきた。




「大和……私…」


遠藤が何を言いたいのかはわかった。




首に回された腕には傷跡が残っている。




俺は細い腕にキスをした。




「遠藤が笑顔を見せてくれるだけで俺は満足だよ。」


顔を見ないで言った。彼女を見たらきっと気持ちを抑えられなくなる。
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