愛するということ
盆と正月にも帰省しない俺に、友里がマメにみんなの近況報告をしてくれていた。



だから、瞬の・・・
瞬が結婚するってコトも友里から聞いた。




その日、いつものように残業を終えて、帰り道のコンビニでちょっと遅い晩メシを選んでた時だった。



「もしもし友里?」

「あー隼人、まだ仕事中?」

「いや、今コンビニ。」

「またお弁当?しっかり食べないと倒れるよ」




友里との電話はいつもこんな調子だった。
友里の学校の話しや、拓馬が門限にうるさいって愚痴だったり・・・時々瞬の話が出てくることもあった。




瞬は、美大に進学したのと同時に家を離れ、俺と同じようにめったに家に帰ってないらしい。
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