愛するということ
まあ、盆と正月には戻ってるから、俺ほどじゃないけど。

あの家に拓馬と2人暮らしになった友里は、寂しい思いをしているんだと思う。




「隼人、今年の夏休みは帰ってくる?」

「あー今年も無理かも。受験勉強あるし」


「えー、今年は絶対帰ってきてよ。先に言っちゃっうけど、瞬ちゃんがね、婚約者連れてくるんだよ」




「えっ?」


「だぁから!瞬ちゃんの――」



思わず持っていた弁当を落としてしまった。
ハッとして拾い上げたが、中身が片方にグチャグチャに寄ってしまっている。
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