君と見上げた空【完】
空は遂に意識がなくなった。


24時間寝ていて、私が呼びかけても
返事は返ってこなかった。

もう空は、病院で過ごすしか
できなくなった。


だけど私は笑顔でいた。


「空ーお見舞いきたよー!」

そんなことを言って、私は学校の
ことを楽しそうに話した。

空が聞いてくれることを願いながら。

そして時々、私は心臓に耳を当てた。


ドクドクドクドク…

その音を聞くと私は確信する。


大丈夫、空は生きている。

< 86 / 102 >

この作品をシェア

pagetop