電界妖怪 〜マカフシギ〜 ②
「あれは、つい勝手に。でも、良かった。子供のうちで。もし、小学生みたいな子供だったら助ける事は出来なかったけど」
「うん。本当に命の恩人よ。むしろ電界の猫に助けられたんだから」
「でもさ、それによって電界はただ見ることしかできなくなった。触ったり、痛みとか冷たさとかを感じられなくなったもんね」
ニーは言った。
「うん。私の責任なんだよね……電界の世界を動かしてしまったのも」
私はもしかしたら、世界を悪い方向へ動かしてしまった人物なのかもしれない。その罪悪感みたいな感じが重く心に圧(の)し掛かる。
まだ、隠しておいたほうがいいのかな?



翌日。私、美希は、もう一度鈴蘭神社の跡地に来ていた。でも、そんな簡単に黒い扉とか見れないよね。
そう言えば、まだ、この先に行って無かったっけ。今日はこの先を進むことにした。なんか木が生い茂っているけれど、何だろう。
< 83 / 209 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop