◆女の子の特権



夜道を1人で歩いて帰る。
ケーキ屋さんの裏を通って帰っていると、ちょうどお店の人も仕事が終わったようで
1人お店から出てきた。



あの、肌が黒っぽくてさらさらしている感じはもしかして!






「あ・・・!さっきの!」


思わず口に出してしまい、手で口を塞いだけれど
相手には聞こえていたようで、こっちに振り返った。




『あ、またあったね。ずっとこのお店にいたの?』



「まこちゃんが、あ、まこちゃんっていうのはさっきのきちんとしたわたしの友達なんですけど、
ケーキを落としそうになったお詫びにフルーツタルトを奢ってくれたんで
ゆっくり食べてたんです。」






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