隣に住んでいるのは先生で……。



それから、少し落ち着いた私はその場から立ち上がりリビングに向かった。



そして、リビングへのドアを恐る恐る開けた。



しかし、そこにはお姉ちゃんの姿は無かった。



それに、お母さんの姿も………。



今の私にはそれが嬉しかった。



今は誰にも会いたくなかった。



でも、すぐに分かった。



お姉ちゃん達がどこにいるのかが………。



私はリビングから自分の部屋に入ろうとした時に聞いてしまったんだ。



隣のお姉ちゃんの部屋からお姉ちゃんの啜り泣くような声を………。



いつもと違うお姉ちゃんに戸惑いつつも、私がまたお姉ちゃんに何かをしてしまって怒らせてしまったとぐらいにしか思ってなかった。



その時は、きっと………ただの喧嘩だって。



でも、今お姉ちゃんに会う勇気はその時の私には無かった。



だから、きっと明日にはまた仲直りして笑顔で私に微笑んで「おはよう」って言ってくれるだろうと………。



そう信じて、私は自分のベッドに横になり、明日になることを今か今かと待ち望むかのように目を瞑った。



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