隣に住んでいるのは先生で……。
「綾子………」
久しぶりにお姉ちゃんに名前を呼ばれたような感覚に陥った。
「お姉ちゃん………」
それだけで嬉しかった。
それに昨日みたいに睨まれなかった。
でも、昨日と同じようにお姉ちゃんの瞳は悲しさに包まれていた。
どうして………?
そんなに辛そうに私を見ているの………?
そう思っていると、急にお姉ちゃんの表情が変わった。
昨日のお姉ちゃんみたいに私を鋭い目つきで睨んできた。
―――ゾクッ
お姉ちゃん睨まれている私は恐怖心から手足が震え出した。
「出て行って!!!」
私に向かって大声で言った。
「えっ………」
「お願い………出て行って!!!」
「何で………そん……な………」
私は何でこんなことになっているのか分からなかった。
「綾子の顔なんか見たくない!綾子なんか………大嫌い!!!」
アヤコナンカ………ダイキライ………。
ただ、お姉ちゃんに言われた言葉が頭に入ってこなかった。
そして、私はその場に立ちすくんで動けないでいた。